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鈴木風美

Kazami Suzuki
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鈴木風美は、東京を拠点に活動するイラストレーター。物心がついたころからアートの世界を目指し、多摩美術大学グラフィックデザイン学科に進学。学科内でイラストレーションを重点的に学ぶうちに、ユニークな音楽コミュニティーに没入していく。特に風美は国内外のミュージシャンとのコラボレーションを数多く手がけてきたことで知られており、これまでにMeishi Smile(メイシ・スマイル)やRyan Hemsworth(ライアン・ヘムズワース)に作品を提供している。なかでも、日本人ミュージシャンTomggg(トムグググ)とは過去2年間に渡りコラボレーションを繰り返して来た。風美にとって初のインタビューとなる本稿では、彼女の極めて個人的な思想や、女性キャラクターの頻繁な登場など、彼女の現在の作風の裏に隠された意図について触れながら、彼女のイラストレーターとしての道のりを振り返る。大学を卒業し、アートスタジオで働き始めたばかりの風美。新生活により、制作への取り組み方が変化するなかで、期待と不安の両方を胸に毎日を過ごす彼女は、今何を語るのだろうか。

Kazami Suzuki: Tumblr - Twitter

はじめに、現在関わっている活動について教えていただけますか?

この前まで学生で、今は美術制作の会社に入っているけど、個人の仕事としてはイラストレーションやフライヤーデザインをしています。1 ミュージシャンや、ネットを中心媒体に活動しているアーティストの人から声がかかる事が多いです。2 ネットに絵を載せているおかげで、海外の人ともお仕事しています。

イラストレーターとしての道のり

いつからイラストに興味を持ち始めたのですか。

小学校の頃からずっと絵が好きで、イラストレーターになりたいと思っていました。絵の作風は今とは全く違うんだけれど、当時から絵を勉強しようと考えていて、それで高校生になったらデッサンや受験の勉強をして、多摩美術大学 3に入りました。「これのおかげで絵が好きになった!」というのはなくて、ただ絵を描くのが好きで、それに関する仕事をしたいと思っていました。父親がカメラマンなので、アートや美術に関する仕事をするっていう理解があったし、色々話をしてくれることもあったので、その影響は受けていると思います。

大学ではどのようなことを学んだのでしょうか。在学中の経験でイラストレーターとしてご自身が変化したと思うことは?

私が入った学科はグラフィックデザイン学科で、その中でもグラフィックデザインに関する勉強だけじゃなくて、イラストレーションのコースを専攻していたので、イラストの勉強がメインで他のデザインの基礎的な事も覚えられる場所だった。4今みたいな絵を描き始めたのは大学に入ってからです。スタイルとかも段々固まっていきました。

直接に絵に関する事では無いんですが、大学に入ってすぐテクノ研究会 5というサークルに入りました。今までDJ、VJ 6とかのクラブの文化やネットレーベルの文化を殆ど知らなかったけれど、そのサークル紹介をみて、面白そうだなと思ってパッと入って。そこで、いろんな音楽を聴いたり教えて貰ったりしました。音楽を聴くのは元々好きだったけれど、クラブカルチャーには全然詳しくなかったから。例えば、たまにクラブに遊びに行ったりとか、Tomggg 7さんの周りの交流関係とかもテクノ研究会入ってなかったら、よくわからなかっただろうし。

イラストとコラボレーション

フリーで働きはじめたときのことを聞かせてください。

初めてちゃんとしたイラストの仕事の依頼があったのは大学2年生の時でした。一番最初に声をかけてくれたのがMeishi Smileさん 8です。Meishi Smileはその1年ぐらい前からTumblrで見つけてくれて、9「将来コラボしようね」と言ってくれていました。同じ時期にtomadさん 10 が「Tumblrでみたよ、いいね!こういうミュージシャンがMaltine Records(マルチネ・レコーズ) 11でリリースするんだけど、アートワーク描いてくれる人を探していて」って声をかけて頂いて、Tomgggさんに紹介してくれました。その2つが2013年の12月に同時期にリリースされて、それからネットを通して「あの絵を描いてる人誰だろう?」って見てくれてる人が増えました。

なぜミュージシャンと関わり始めたのでしょうか。

Maltine RecordsとかZOOM LENS 12は知っていたし、聴いていたけれど、そこから声が掛かったのは本当に偶然です。音楽関係に接点があったとか、もともと知り合いがいたわけではなく、偶然ネットで知り合いました。

Tomggg(とむぐぐぐ)とは長期に渡ってコラボを繰り返していますね。彼とのつながりはどのようなものなのでしょうか。

TomgggさんとはPopteen 13がリリースされた2013年冬から一緒に仕事をしているので、2年半も経ちますね。 14一番最初に一緒に仕事ができたのはお互い幸運だったという程、相性が合うというか。Tomgggさんの音楽性と私の作風が結構カッチリはまったところがあるので、とても良い出会いを貰えたなと思っています。アートワークなんかのビジュアルイメージが最初のリリースの時点からカチっと固まっているというのは、珍しいのではないかな。音はボタンをクリックをして聴かないとわからないけれど、絵だとすぐに「あ、Tomgggさんのだ」ってわかってもらえるので。

Tomgggさんからの指示が明確で、そのイメージが結構共感できるので、すごいやりやすいというか、作るものの目指している部分、想像している部分を共有しやすいです。

Tomgggさんの音楽性と私の作風が結構カッチリはまったところがあるので、とても良い出会いを貰えたなと思っています。アートワークなんかのビジュアルイメージが最初のリリースの時点からカチっと固まっているというのは、珍しいのではないかな。

あなたの作品を見てTomgggを連想する人は少なくないと思います。こういう印象を持たれることには、メリットとデメリットどちらを感じますか?

確かにTomgggさん以外のミュージシャンと仲良くなる機会が増えてきて、「いつか一緒に仕事したいね、作品一緒に作りたいね」ってなっても、やっぱり相手がミュージシャンでそのアートワークを私がやるとなるとTomgggさんのイメージが強すぎて、頼みづらいと言われた事は何回かありますね。でも相手の持つスタイルと合わさった時の化学反応というか、「少しでもイメージは変わるはずだからどんどんコラボレーションしようよ!」とは言っているのですが。
実はMeishi Smileとやっている時はちょっと私の中ではスタイルを変えているんです。15やっぱりTomgggさんの音楽性とも違うものだし、持ってきてくれるイメージも全然違うので、私の絵ってわかっても、すこし違う絵にはなっているはずです。
でもTomgggさんのイメージが強いっていう意味では嬉しいしありがたいです。それ程はまっているということなので。

Tomgggと関わるなかで、大橋史さん16 とも何度かコラボレーションを果たしていますね。どういう経緯でこうした組み合わせになったのでしょうか。仕事への取り組み方は、アニメとは変わってきますか?

大橋さんはTomgggさんからの紹介なんです。その3人で、Tomgggさんがライブをする時に大橋さんがVJをすることになって、その時に私のイラストやアニメーションを使わせてくれないかっていうのが始まりです。そこで、よく3人でコラボレーションをしたり、CHANNEL 17という映像イベントに参加したりしています。今のところ、スタイルとしては、大橋さんが私のイラストを素材にして動かす形です(笑)。その中でも、イラストだけじゃなく、例えば、アニメーションとか、大橋さんがどういう風に欲しいという時にそれを描くとか、形を模索はしています。

風美の作品作り

イラストを描く時に、一番満足感を得る瞬間とは?

相手がこういうイメージにしたいって最初に持ってきてくれたものにカッチリはまる絵を描く時はすごく嬉しいです。相手がやりたい事をこっちはわかるし、それに対してこういう風にすればいいんじゃないかな?とかこっちから意見もだせるので、それは一番スムーズというか、やりやすいし、結果的にいいものができている気がします。

全てとは言いませんが、風美さんの多くの作品には共通点があるように見えます。それには何か意図があるのでしょうか。

今絵を描いている最初の前提として、ロリコン 18の男性が好きで絵を描いていたっていうのがあります。小学校の頃の女の子にある年上信仰というか、みんな年上の男の子が好きで憧れがあって。例えば、少女漫画でいうと、憧れのかっこいい先輩とか、かっこいい先生とか、お兄ちゃんとかが出てくる感じ。私もそれだったんです。小学生が、年上の、大人の男性を好きになると、その小学生の自分を好きになってくれるっていうのはロリコンしかいないと考えていました。ロリコンの人が好きっていうのは、そこから始まったんです。

ずっとそのロリコンの人が好きなまま成長してしまったので、高校生卒業するときに、ロリコンな人が好きなのに、相手は自分を好きじゃなくなるんだなと思ってすごく悲しかったです。現在の自分は全然ロリではないですし、そういう人とそういう形の恋愛ができる年齢ではもうないので、理想像や憧憬としてこういう絵を描いていたというのは結構あります。

最近は逆というか、自分が女の子を好きになっています。女の子自体に実在のモデルがいるっていうわけでは全然なくて、自分の理想像としての女の子を描いてる方が大きいですね。こういう女の子、こういう形っていいよね、「足太くてもいいじゃん」とか「こういう子、かわいいよね」っていう主張をもっていて(笑)。だんだんそれで機動的なアイデンティティが途中に固まっていって、それで、その理想のキャラクターを自分でも追い求めていく感じになっていきました。

ご自身で描くキャラクターと近い年齢層の子供と接することはありますか?あるとしたら、そういう経験がどのようにイラストに反映されているのか、聞かせて下さい。

大学生3、4年の2年間だけ、子供向けの絵画教室でアルバイトをしていました。絵とか粘土とかを幼稚園生、小学生、中学生とかにも教えるっていうアルバイトをしていて、そこで小学生の子と話すっていうのは結構外部からのインスピレーションにはなっていたかもしれない。私はバイトをする前から、小さい女の子の絵を描いていたけれど、実際のその小さい女の子と話すという機会は今まであまりなくて、年下のいとこと正月に会うぐらいで。実際話したり、バイトで一緒に絵を描いたりしていると、あまり客観的なアイコンとしての女子小学生としてみれなくなってしまって。接点があると、やっぱり、小学生の女の子の裸が描きづらくなるというか。やっぱり、小さい女の子が好きっていう風にいうと、私はまだ女だからいいけど、危険な感じがしますね。

実際にこういう女の子が身近に存在するっていうのを思うと、自分はこういうイラストをギリギリな感じで描いているけど、実際には絶対傷つけたくないというか。私は小さい女の子の事を傷つけたくて描いているわけではいないし、実際、絵を描く事で児童ポルノや性的虐待の被害は減るのじゃないのかなという風に思っている。
絵はその役割も持っていると思います。

そういう引例の考え方を貰ったというか。もちろん小学生の女の子は肌が綺麗だなーとか、そういうインスピレーションも貰ったけれどね。(笑)手足長いなーとか。

今絵を描いている最初の前提として、ロリコンの男性が好きで絵を描いていたっていうのがあります。現在の自分は全然ロリではないですし、そういう人とそういう形の恋愛ができる年齢ではもうないので、理想像や憧憬としてこういう絵を描いていたというのは結構あります。

先ほど仰っていた通り、これまでに日本だけでなく海外のアーティストともコラボしていますね。日本と欧米では、イラストに対する反応も異なってくるのでしょうか。

日本の人は、日本だとこういう絵は、描こうと思えば描ける人がいると思うので、この絵を選んでみてくれてるっていう感じ。海外の人はざっくりはしているけど、日本好きなオタクが多いですかね。日本の文化が好きっていう人がやはり圧倒的に多い。19 以前インスタグラムのコメント欄で「なんでこの女の子は服をきていないの?」っていうコメントが海外の人から来てて、そういえばそういうコメントもあるなーっていう風に改めて思った(笑)。20

私がネットで絵を発表していたからかもしれないけど、なぜか私の事を男だと思っている海外の人が結構いて。それは多分、女の子ばかりを描いているからだけじゃなくて・・・ロリコンの人に見て欲しいっていうのを強く持っているから、男の人から見た女の子の像に見られるのかな?

イラストレーターとしての風美を知る人は大勢います。ですが、あまり知られてはいませんが、Tumblrにはタイポグラフィー作品も上げていますよね。タイポグラフィーとイラストレーションでは、制作過程が異なるのでしょうか。

大学でタイポグラフィーの授業を取っていて、そこで結構文字って面白いなって気づいて、文字を描く練習をしたりしていました。綺麗に字を描くっていう書道みたいな感じのカリグラフィーの授業もあって、絵と字のリンクをしてくれたのです。デザイン的にイラストレーターで一つ一つカッチリ計算して、フォントとして作っていくやり方よりは、21 イラストに近い考え方で取り組んでいます。逆にそっちしかできないんです。最終的にブラッシュアップして綺麗にするのはパソコンだけど、絵でやってしまおうというか、文字も描いていたほうがいいじゃんっていう気持ちですね。22 Tomgggさんのロゴだったり、23 大橋さんとのnakaniwaだったり。24 タイポグラフィーだけでお仕事をしようと思った事はなくて、イラストレーションの仕事をする上で、必要になってからついてくるものだと思っています。

実際、絵を描く事で児童ポルノや性的虐待の被害は減るのじゃないのかなという風に思っている。絵はその役割も持っていると思います。

インスピレーション

これまで特に影響を受けてきた人は?

一番影響を受けたのは吾妻ひでお 25さん。この人はロリコンブーム 26の先駆け的な人と言われているけれど、アル中になった時の漫画もあって、そっちも面白いです。ホームレスの生活 27をしてた頃の漫画も、失踪日記っていうんだけど、賞を沢山とっていて。28大学1年の頃、菊地成孔さん 29が大好きで、この人がたまたま吾妻ひでおの漫画の帯と、やたら長い考察を書いてたの。買って、読んだら、とても衝撃的で、「やばいじゃんこの漫画」みたいになって。
単純に出てくる女の子がすごい好きなんですよね。一番好きな作品はスクラップ学園 30。ルーズソックスが女子高生の間で流行る前に、この漫画の中でヒロインの女の子が、初めてルーズソックスを履いてるの。

作品作りをするときは、どのようなことからアイデアを得るのでしょうか。

あんまり「ここを散歩すれば、浮かんでくる」みたいなのはなくて。音楽聴きながら作業する事が多いです。もちろんミュージシャンとのコラボレーションの時はその人の音楽を聴くんだけど、普通に個人で制作している時は、いろんな音楽を聴きながら描いたりしています。音楽が持ってるイメージや質感とかそういうものから受けるなにかっていうのは結構大きいかもしれないです。音楽って感情表現が豊かですよね。楽しいとか、悲しいとかだけじゃなくて。絵はその時の感覚に影響されやすいので、音楽をつけながら作業をしていると、自然とそれが出ていたりします。

今後の活動

フルタイムで働くようになったのはつい最近のことですが、こうした新生活がイラストにも影響を与えていると思いますか?

絶対にあると思います。すでに自分が描いてきた絵に対して、自分がこれから同じ絵を描いていくわけでは絶対ないと今既に思っているし、生活、環境の変化を含めて絵に影響するというか。私はまだ3ヶ月しかこういう生活に入っていないから、これからどうなっていくかははっきりとはわからないけれど、変化はすると確信しています。楽しみだけど不安でいっぱいです。

今働いている場所が、朝8時半から夜早くても21時とかなんです。大体、長い時は午前0時とか1時とかに終わるから、そこから家に帰って、お風呂はいって、寝て、また会社に行って、にどうしてもなるので。31 今はアルバイトなので、休みをとろうと思えば、たくさん取れるんですが、生活費を考えるとあまり休めないし、結構制作する時間は少ない。自分でひねり出すしかないと思っています。

Art Nature 32もギリギリ働いている時に描いてたんだけど、すごく苦しかった。(笑)描こうと思えばどこでも描けることは描けるんだけど、(時間のなさとかにはもちろん苦労はしたけど)でも絶対クオリティーを出したいと思っていたから、頑張りました(笑)。

今後の目標は?

最近ずーっと考えてるのが、漫画を描きたい!ずっとこういう漫画描きたいな描きたいなって思っているばっかりで、今まで何度か挑戦しているけど、漫画はとても難しいです。多分締め切りとかなにかがあればもっと勢いで動けるのかな。始めちゃえば始めれるのかな?

なんか漫画家っていう職業に漠然とした憧れがあります。コンプレックスじゃないけど、ちょっと思いがある。漫画家さんってイラストレーターっていう職業と全然違うし、生活スタイルも全然違うし、そういう意味では憧れと「すごいつらそうだな」っていう気持ちが混ざり合ってるかな。

多分編集者と話して、一話一話じっくり考えて作っていく漫画は私はできません。できるなら、今までのイラストレーションに近い位の気持ちで漫画を描きたいなと思っています。グラフィックというかビジュアルとしての漫画というか。33あくまでも趣味として(笑)

最後に、いつか描いてみたいイラストについて教えてください。

ミュージシャンとやりたいっていうのはあります。有名な人を挙げるならさっきお話しした菊池成孔さんとか、大槻ケンヂさん 34、十代の頃から影響を受け続けている人達。海外の人なら、それこそ、もし機会があれば、bo en(ボーエン) 35とかKero Kero Bonito(ケロ・ケロ・ボニート)さん 36。あ、でも、一回、Kero Kero BonitoのSarah(セイラ)さん 37が歌っているsakura rainbowさん 38の曲のアートワークは一度描かせてもらったことがあります。

  1. コミュニケーションアプリ「LINE」 では、風美がデザインしたスタンプがインストールできる。
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  2. これまでに風美は、Tomggg(トムググ)、Aiobahn(アイオバン)、Slow Magic(スローマジック)、Giraffage(ジラファージュ)、Meishi Smile(メイシスマイル)、Ryan Hemsworth(ライアン・ヘムズワース)など、さまざまなミュージシャンのためにイラストを制作している。
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  3. 多摩美術大学は、世田谷区に本拠地を置く私立の美大。略称「多摩美」。美大のなかで名門校として名高く、著名な卒業生に三宅一生、水野卓史がいる。
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  4. 八王子キャンパスに本部を置く多摩美のグラフィックデザイン学科(以下、参考画像)では、「広告コース」、「伝達コース」、「表現コース」の専門領域コースが選択可能。風美は「表現コース」でイラストとアニメの制作に専念していたと思われる。
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  5. テクノ研究会は、多摩美で活動するサークルのひとつ。研究会のTwitterアカウントによると、彼らの活動は「パフォーマー、DJ、VJ、デザイナー等々クラブカルチャーを自分達の手で創り学んでゆく」ことだという。
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  6. VJとは、「Video Jockey(ビデオジョッキー)」の略。現実世界でのビジュアルパフォーマンスの一種。コンサート、クラブ、音楽フェスティバルから、ときにはパフォーマンスアートとの掛け合わせで行われることがある。以下ビデオでは、高い完成度を誇るVJパフォーマンスを紹介。
    Play
  7. Tomgggは、東京を拠点とするミュージシャン。オンラインコミュニティーでの活動が活発で、FOGPAKやネットレーベルのマルチネレコーズ(Maltine Records)」など、オンライン・コンプリケーションを発表することが多い。
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    国立音楽大学大学院の修士課程を修了しており、丁寧に織りなされる繊細で独特な曲からも、その学術的背景が感じられる。Mark Redito(マーク・レッドイート)の「Truly」のリミックスややライアン・ヘムズワースの「Cream Soda」の作曲に関わるなど、国内外のアーティストとのコラボレーションを行っている。
  8. Meishi Smileはロサンゼルスを拠点に活動するミュージシャン。日本人と中国人の両親を持っており、その作品からは東アジア諸国の文化の強い影響が感じられる。ソロプロジェクトに加えて、ネットレーベル「ZOOM LENS」を運営。2016年6月リリースの新曲はこちらから再生可能。
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  9. 風美が現在更新しているTumblrアカウントはこちら。過去の作品が閲覧可能な以前のアカウントはこちら
  10. tomadは、日本のネットレーベル「Maltine Records(マルチネ・レコーズ)」の」創設者メンバー、主宰。マルチネレコーズの詳細は次の脚注を参照。
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  11. Maltine Recordsは、tomadが創設・運営に携わる日本のネットレーベール。
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    以下のミニドキュメンタリーにてレーベルの細かい情報が紹介されている。
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  12. ZOOM LENSは、メイシスマイルが設立・運営に携わるネットレーベル。
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  13. Popteen(ポップティーン)」はTomgggが2013年後半にマルチネレコズからリリースした初のEP。
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    以下、「Popteen」、「SO-EN」、「ViVi」の3曲を収録。
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  14. 風美は、「さっきも会ってきました!CDショップを回ってきて、Tomgggさんがサインしているのを横でみて、私も少しイラストを描いたりしました。」と追記。
  15. 風美がメイシスマイルのためにデザインしたポスターの一例はこちら。
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    風美が普段Tomgggのために描くイラストとはスタイルが若干異なることがわかる。
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  16. Takashi Ohashiは、日本のモーションデザイナー。
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    Tomgggと共同でプロジェクトを行うことが多い。2014以降の作品集はこちらからご覧下さい。
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  17. 「CHANNEL」は、レーベル「BRDG」が主催する、オーディオおよびビジュアルパフォーマンスに特化したイベント。
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    各イベントには複数のミュージシャンとビジュアルデザイナーがゲストに招かれる。鈴木風美は、9回目(以下ビデオ1分55秒〜にて風美のイラストが登場するシーンが紹介されている)、10回目12回目に参加している。
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  18. 80年代の日本ではロリコン要素を含む雑誌が出版されるなど、ロリコン趣向がメディア中に急激な広まりを見せた(以下、漫画『ブリッコ』もその一例である)。こうしたバーチャルな存在ではあるものの、日本において児童への性的虐待要素を含む実物の画像を所持することが非合法化されたのは2014年6月であり、経済協力開発機構(OECD)加盟国のうちで最も遅れている。
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  19. 日本政府が『日本の魅力』を海外に発信することを目的に発足した「クールジャパン機構」(以下、オフィシャルロゴ)は、日本の文化産業を欧米の市場に輸出することで経済的利益を生み出そうとする試み。
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    日本国内でも日本独自の文化を利用した政府機関による活動が行われている。2016年5月に政府が行った投票キャンペーンでは、通例の「行政的」な映像の代わりにAC部制作のビデオ作品が用いられている。映像内では、タレントの「りゅうちぇる」と「ぺこ」を起用。
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  20. 風美のオンラインポートフォリオには裸のキャラクターは紹介されていないが、以下は裸に近いものと言える。
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  21. ご興味のあるかたは、フォント制作ソフトの「Glyphs」、「RoboFont」と「Fontlab」をお試し下さい。
  22. 風美は、「描いて、考えて、作ってるから、エンブレム問題みたいにならないと思いますしね。」と語っている。ここで彼女が差しているのは、佐野研二郎が2020年日本オリンピックのためにデザインし、取り下げとなったロゴ(以下、参考画像)のこと。ベルギーの劇場が使用しているロゴとの類似点が指摘され、強い批判を受けた。
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  23. Tomgggのために風美が制作したタイポグラフィーはこちら。
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  24. 風美は、大橋史の「nakaniwa」でイラストレーションとタイポグラフィーの制作に関わっている。
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    BRDGのために制作された同作品は、以下より再生可能。
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  25. 吾妻ひでおは、日本の漫画家。
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    70年代後半に『不条理日記』などの作品を出版して人気のピークを迎えたが、以後10年のうちに多忙な生活のストレスが原因でアルコール中毒に陥る。長期間に渡る疾走を2度繰り返しており、自殺を計った後に、治療プログラムを受けている。
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  26. ロリコン(詳しくは脚注18を参照)は、80年代に日本で広まった現象。内山亜紀は、ロリコン漫画雑誌『シーベル』(以下、参考画像)への連載で知られており、こうした傾向の先駆的存在として活躍した。
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    最近では、2002年発刊の18禁漫画の『COMIC LO』が素晴らしいカバーアートを掲載していて注目。
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  27. 日本では、過去10年間の失業者増加に伴いホームレスの数が増大したと言われている。しかし、東京に暮らすホームレスの数は1,700人、つまり10,000人にひとりの割合と過去最少を記録。それでもなお、24時間営業のインターネットカフェで寝泊まりする「ネットカフェ難民」のホームレスの姿は後を絶たない。政府調査によると、5,400人を超える人々が週の半分以上をネットカフェで過ごしているという。
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  28. 『失踪日記』には、1990年から2000年にかけてアルコール中毒に陥り、疾走と自殺未遂に駆られた吾妻の人生が描かれている。2005年に出版された本作は、第34回日本漫画家協会賞大賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞といった数々の賞を受賞している。
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  29. 菊地成孔は、日本のジャズミュージシャン。風美がお気に入りだという、dCprG(デート・コース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデン)とSPANK HAPPY(スパンク・ハッピー)といったグループで活躍している。
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    彼のソロアルバム『南米のエリザベス・テイラー』に収録されている「クレイジー・ヒー・コールズ・ミー」をお試しください。
    Play
  30. 『スクラップ学園』は、吾妻ひでお作の漫画。1991年から1993年にかけて、合計3巻が出版された。以下の画像は3巻目のカバー。
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  31. OECD加盟国の平均年間労働時間を比較したランキングで、日本は20位を記録。第二次世界大戦後の急激な経済成長が一因となり、日本では1945年より過密労働が原因とされる「過労死」が報告されるようになった。
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  32. 『Art Nature』は、Tomgggが2016年5月にリリースしたEP最新作。
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    収録曲4曲のうち、2曲にはボーカリストのtsvaci(辻林美穂)とボンジュール鈴木が参加している。ボンジュール鈴木とのコラボレーション曲「Tick Tock Skip Drop」はこちらから試聴できます。
  33. 風美が述べる漫画家像は、横山裕一を連想させる。横山は漫画家だが、従来の漫画作品と比べるとアート要素が強い。参考として、横山の作品『トラベル』の表紙を以下に引用。世界のクリエイティブカルチャーを専門に特集するオンラインマガジン『SHIFT』には、2010年5月に横山のインタビューが掲載されている。
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  34. 大槻ケンヂは日本のロックミュージシャン。
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     ソロ活動を行う一方で、筋肉少女帯のボーカルを務める。今回は、1995年リリースの1stシングル「あのさぁ」をご紹介。
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  35. bo enは、ロンドンを拠点に活動するイギリス人ミュージシャン。
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     日本の広告やアイドルともコラボレーションを行っている。「Us Blah + Me Blah」は過去に彼のインタビューを行う機会に恵まれており、当時の記事はこちらから読むことができる。2016年6月現在、ボーエンは2ndアルバムのリリースに向けて制作に取り組んでいる。次回作が出るまでの間は、彼の人気曲「miss you」をお楽しみ下さい。
  36. Kero Kero Bonitoは、イギリス人プロデューサーのGus Lobban(ガス・ロバン) とJamie Bulled(ジェイミー・ブレッド)、日本人とイギリス人の家庭で育ったSarah Midori Perry(セーラ・ミドリ・ペリー)によるスリーピースバンド。
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    mixbを通してセーラがガスとジェイミーを見つけるという珍しい出会いから始まり結成に至ったもの、現在ではワールドツアーを行うほどの人気を誇る。「Sick Beat」を聴くと分かるように、バンドの音楽性は、日本文化とゲーム音楽、Sarahがバイリンガルで織り成す歌詞に大きく左右されている。
  37. Sarah Bonito(セーラ・ボニート)は、ロンドンを拠点に活動するスリーピースバンドKero Kero Bonitoのボーカル。
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    本名のセーラ・ミドリ・ペリーとしてアート作品の制作にも取り組んでいる。風美が以下のカバーを描いた、Sakura Rainbowの「Fly Away(以下、参考)」ではボーカルを担当。
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    「Us Blah + Me Blah」がセーラと行ったインタビューでは彼女の音楽とアートへの情熱について話をうかがっている。
  38. Sakura Rainbow(サクラ・レインボー)は、ミュージックプロデューサー。Bandcampのアカウントは現在も残っているもの、TwitterやSoundcloudのアカウントは削除されている。

This interview was posted on 31 July 2016, and was originally conducted in Japanese.

Interview (Us Blah) & Footnotes (Me Blah):
Tsukasa Tanimoto

Copy-editing (English):
Kate Reiners

Translation (English to Japanese):
Marie Sasago

Translation (Japanese to English):
Lucy Tasker & Tsukasa Tanimoto